本書はキリスト教の立場から人生の歩むべき道を示そうとしたものである。私はそれを「キリストの道」と呼んでいる。この道は、同時に真実の自己の究明を目標にしている。真実の自己の究明なくしては、キリストが教えた道を見いだすことはできないからである。そこで今までキリスト教と無関係であった人も、「自己理解」という視点から本書を読んでいただければ、主題に関心を持つことができると信じている。(本書「まえがき」より)
第一節 神の愛と隣人愛 15 1 人間の厄介な習性 15 2 二つの掟 18
第二節 二つの掟の実践 25 二つの掟の関係/唯一の主/キリスト教の神の人格
第三節 自己理解の方法論 32 1 自己理解の問題点 32 2 イエスとニコデモ 35 3 イエスに従う信仰 40
・コラム「キリスト教の伝説」 48
第一節 罪と死 53 1 罪と死の関係 53 2 死の肯定的側面 59
第二節 神に関するイメージ 67 1 神に関する誤ったイメージ 67 2 祈りの方法論 74
第三節 神の愛と善 82 1 愛と善の関係 82 2 神の裁き 88
第一節 神の子 95 宗教と道徳の違い/神の子/集合的な命
第二節 「貧しさ」に目覚める 104 貧しいということ/空なるもの/人生の苦しみ
第三節 「清さ」に目覚める 112 1 清明心 113 2 聖書における清い心 116
第四節 キリスト教の人間論 123 1 聖書の人間論 123 プラトン哲学との相違点/プシュケーとゾーエー/中間状態 2 仏教の無我 130 一切皆苦と諸法無我/煩悩の消滅 3 キリスト教の立場 137
・コラム「キリスト教の伝説」 140
第一節 金持ちの青年 145 1 求める気持ち 145 2 神の義を求める信仰 148 3 キリストの光 154
第二節 永遠の命 161 1 プラトンの死生観 161 2 輪廻の思想 163 3 カントの死生観 167
第三節 キリスト教の復活の思想 171 イエスの復活とキリスト教の成立 /復活者の顕現/イエスの復活の救済論的意義
松田 央(まつだ・ひろし)
1954年、京都市生まれ 1977年、慶應義塾大学法学部法律学科卒業、 1993年、同志社大学大学院神学研究科博士課程後期修了・博士(神学) 専攻 キリスト教神学・宗教哲学 現在、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授 著書として、『人となった神』(南窓社)、『キリスト論』(南窓社)、『信じること疑うこと』(冬弓舎)、『世の光キリスト』(キリスト新聞社)など。